歯の中には神経や血管が通っています。これらが通っている ”管(くだ)” のことを根管と言います。
虫歯によって、痛みが出たりするのはこの神経が影響しています。虫歯が大きくなると神経まで感染してしまうことがあります。そうなると、歯の中の神経を取ってしまわないと痛みが治まりません。
また、放置してしまうと神経、血管が腐ってしまい膿を発生させてしまうこともあります。
状態が悪くなると治療回数も多くなってしまいますし、最悪の場合は抜歯になることもありますので、早めに診察を受けましょう。
神経が生きており、ズキズキ痛い際の治療。
【治療回数】
根管の治療:およそ2〜3回
土台・被せ物の治療:およそ2回
神経が死んでしまい、膿を発生させている際の治療。
【治療回数】
根管の治療:およそ3〜5回
土台・被せ物の治療:およそ2回
抜髄または感染根管治療をした歯が再び腫れたり、痛みが出てしまった際の治療。
※治療回数についてはあくまでも目安になります。根管の状態によっては、回数が多くなることがあります。
根管は主根管、副根管、側枝などと言われる、様々な極細の根管からなっていて、複雑な形態をしています。副根管の見逃し、側枝までの除去不足が再発の原因となってしまうことがあります。
神経を取った、もしくは感染根管治療を繰り返している場合、歯根が弱くなってしまっているため、割れてしまう「歯根破折」を起こしてしまうことがあります。その際は抜歯になってしまうことがあります。ただし、破折といっても完全に割れてしまっているものから、ヒビ程度のものまであり、肉眼では発見が遅れてしまい、痛みが続いてしまうことがあります。
当院では、それらを回避し、解決できるような器具を用いた治療を行なっています。
ラバーダムとはゴムのマスクのようなもので、治療する歯または周囲の歯にクランプというバネをつけて、それ以外を覆うことにより治療効果を上げる方法になります。
根管治療の再発を防ぐためには根管内の無菌化が必要になります。しかし、お口の中には常在細菌を含めとても多くの細菌がいて、それらが唾液や口腔内の湿気とともに根管内に侵入してしまうことで再発の原因となってしまいます。
ラバーダムを使用することにより、スムーズな治療と再発のリスクを抑えられます。
ただし、お口が塞がってしまうため鼻呼吸ができない方、長時間お口を開けられない方、歯の形態上クランプが付けられないなどの場合はラバーダムができないことがあります。
歯の根管の中はとても細かい治療が求められます。歯根はとても細く、削りすぎてしまうと抜歯になってしまうこともあります。
マイクロスコープは4~25倍ほどまで拡大し、根管内を詳細に観察できることにより削りすぎを抑え、また感染物質の取り残しを最大限減らすことができるため、再発を抑えることができます。
また、虫歯の最小限の除去、歯周外科処置など様々な処置で用いることで歯や周囲組織の侵襲を極力防ぐことが出来ます。
根管治療では、虫歯に侵された神経を除去するために「ファイル」と呼ばれる器具を使用します。
このファイルは大きく分けて二種類あり、ひとつが「ステンレスファイル」、もうひとつが「ニッケルチタンファイル(NiTiファイル)」というものです。
通常の根管治療ではステンレスファイルを使いますが、柔軟性があり、拡大効率の良いNiTiファイルを用いることで余分に削ることなく、治療期間も短縮できます
根管治療で重要なのが感染物質の除去になります。
感染物質を削り出した後でも、それらが根幹に残ってしまっては再発の原因となります。また、根管内は非常に複雑な形をしており、側枝と呼ばれるファイルが届かない細かい箇所があるため、根管内全体をできるだけ無菌化するためにしっかりと根管の形を整え薬液で洗浄することが必要になります。
これらの洗浄で用いるのが「EDTA」、「次亜塩素酸ナトリウム」という薬剤です。
また、ジロソニックという「サブソニック振動」を使用する洗浄方法も採用しています。サブソニック振動とは、水流と音波振動を合わせたもので、キャビテーション効果(振動により生じる極小の気泡)を発生させることで、落としきれない根管内のスメアレアまで徹底的に除去し、ファイルでは拡大できない側枝や分岐などの複雑な根管形態に対しても洗浄効果を持ちます。
これら3つを用い、根管内をしっかりと洗浄することにより、感染物質を残さず再発のリスクを軽減します。
根管は主根管、副根管、側枝など極細の管からできており、形態も複雑になっています。
根管治療の際に用いる通常のレントゲン撮影では細かい根管の形態がわからないことがあります。CT撮影をすることで、根管の形態を把握できるとともに、原因となっている根管を把握することができます。また、歯根破折してしまっている時の診断にも有効です。
根管治療は複数回かかります。通常用いる薬剤の効果は1週間程度になります。また、治療と治療の間は仮の蓋をしますが、細菌レベルで見ると密封しているわけでなく、またボロボロと崩れてきてしまうことがあります。
治療と治療の間が長期間空いてしまうと、せっかく綺麗にした根管内が再度感染してしまい、痛みを生じてしまったり、最悪抜歯となってしまうことがあります。ただし、必要に応じて、特殊な薬剤を用いて期間を置く場合もあります。
その都度説明をさせていただきますが、もし治療途中で通院が難しくなる場合は歯科医師にご相談ください。
他院で治療困難な場合や、お悩みがあればお気軽にご相談ください。
1〜5を数回繰り返し、根管内部が綺麗になったら最終的なお薬を入れます。
抜歯が必要なケースはどんなときですか?
何度も治療を繰り返している歯の場合、残っている歯質が薄くなってしまっています。その場合、歯根にマイクロクラックと言われる目に見えないほどのヒビが入っていることがあり、抜歯になる場合があります。
それらを見つけるためにはCT撮影やマイクロスコープが必要となります。
他院で治療中ですが見てもらうことはできますか?
もちろん、可能です。
その場合、いつから治療を始め、何度目の治療なのか、などの問診をさせて頂き、X線撮影をさせて頂き、治療が可能かを診断させて頂きます。また必要であれば、CT撮影をさせて頂くことがあります。
根管治療を何度繰り返しても、痛みがとれません。
神経を取る根管治療で痛みが取れない場合は、見つけられていない根管があったりして神経がまだ残っていることが考えられます。または、一部の神経が死んでしまい腐っていることも考えられます。その場合マイクロスコープで確認して診断することが可能です。
膿を治す根管治療の場合は、根管内の汚れや細菌が残ってしまっている可能性があります。見つけられていない根管が汚れている場合やマイクロクラックがある場合などが考えられます。その際はCT撮影やマイクロスコープで見つけることができます。
根管治療にかかる期間はどのくらいですか?
目安としては神経を取る根管治療は、2〜3回、膿を治す根管治療3〜5回です。
これよりも早かったり、複数回かかってしまうこともあります。
治療中や治療後は痛みが生じますか?
神経を取る治療の場合は、直接神経を触り傷つけるため、膿を治す治療の場合は、細菌を刺激することによって治療中、治療後に痛みが生じることがあります。
治療中に痛む場合は麻酔を行います。また治療後は痛み止めや抗生剤によって痛みを緩和させます。
治療後に生活上で注意することはありますか?
治療後は、過敏になっていることがありますので、食事をする際にはできるだけ反対側で噛むようにして頂き、治療している歯は安静にするようにしてください。
当院では現金、お振込みによるお支払い以外にも、
●各種クレジットカード(一括払い、分割払い※支払回数2~6回)
●医療ローン
でのお支払いをご用意しております。
※保険診療に関しては、窓口での現金支払いのみとなります。
上記のクレジットカードを取り扱っています。
一括払いのほか、分割払いも取り扱っています。
患者様がデンタルローン会社に分割でお支払いいただくというシステムです。矯正治療やインプラント治療などの高額で諦めていた保険外治療を、月々低額でのご返済で受診することが可能となるサービスです。
WEB上からお申し込みをしていただき、審査を受け承認がおりましたら、ご利用可能となります(クレジットカードをお持ちでない方でもご利用いただけます)。
イオングループ「イオンプロダクトファイナンス」を使用しており、金利「3.9%」、支払回数は「3~84回払い」となっています。
詳しくは、デンタルローン会社のホームページをご覧いただくか、当院スタッフまでお気軽にお問い合わせください。
お支払い回数、患者様のご希望に沿ったお支払い方法が各種可能です。お気軽にお問い合わせ下さい。